脂漏性皮膚炎なのに『乾燥』対策が大事?シャンプー選びの注目点

頭皮がベタつくのに、フケが出てかゆい。皮脂を落とそうとしっかり洗っているのに、なかなか落ち着かない。脂漏性皮膚炎の頭皮には、こうした一見ちぐはぐな悩みがつきものです。

その理由のひとつが、頭皮の乾燥です。脂漏性皮膚炎というと皮脂の多さばかりに目が向きがちですが、表面の皮脂と角層の水分は別のもので、皮脂が多い頭皮でも内側はうるおいが不足していることがあります。乾燥でバリア機能が落ちると、かゆみやフケをくり返しやすくなります。

この記事では、脂漏性皮膚炎と乾燥の関係を整理したうえで、皮脂の多い頭皮に合う保湿の考え方と、乾燥対策の視点で見たシャンプー選びの注目点を解説します。

後半では、洗いながら頭皮のうるおいを守る成分を配合した ReBALAN(リバラン)のシャンプー&トリートメントもご紹介します。

脂漏性皮膚炎なのに乾燥?皮脂が多い頭皮でも乾燥する理由

原因

脂漏性皮膚炎は皮脂の多い部位に起こる皮膚炎なので、乾燥とは無縁に思えるかもしれません。ところが実際には、皮脂が多いことと、頭皮がうるおっていることは同じではありません。

皮脂と水分は別もの。頭皮のうるおいを支える3つのしくみ

肌のうるおいは、主に3つのしくみで保たれています。皮脂と汗が混ざって表面を覆う皮脂膜、角層の細胞の中で水分を抱える天然保湿因子(NMF)、そして角層の細胞どうしのすき間を埋める細胞間脂質です。

このうち、角層の水分を保つ働きの大部分を担っているのは細胞間脂質で、皮脂膜の役割はごく一部にすぎないといわれています。 細胞間脂質の主な成分はセラミドで、コレステロールや脂肪酸とともに層をつくり、水分を逃がさないバリアとして働いています。

つまり、皮脂の量がいくら多くても、細胞間脂質が不足していれば角層の水分は逃げていきます。皮脂はあくまで表面の油分であり、頭皮の内側のうるおいを代わりに保ってくれるわけではないのです。

フケが出る頭皮では、角層のセラミドが減っている

フケと脂漏性皮膚炎は、程度の違いはあるものの、同じ流れの上にある状態と考えられています。そのフケが出る頭皮を調べた2002年の研究では、角層の細胞間脂質であるセラミドや脂肪酸、コレステロールが大きく減っていたことが報告されました。

同じ研究では、頭皮から蒸発する水分の量が増えていたことや、刺激に対して敏感になっていたこともわかっています。2024年には、脂漏性皮膚炎の症状がある皮膚でも、バリア機能の低下とセラミドの組成の変化がみられたとする報告が出ています。

表面はベタつき、内側は乾く「インナードライ」の頭皮

皮脂が多い一方で角層の水分が不足している状態は、表面はベタつくのに内側は乾いているという意味で、インナードライと呼ばれることがあります。脂漏性皮膚炎の頭皮は、まさにこの状態になりやすいといえます。

ベタつきが目立つと、乾燥していることに気づきにくくなります。そのため、皮脂を落とすことだけに目が向き、うるおいを補う視点が抜け落ちてしまいがちです。脂漏性皮膚炎の頭皮には、皮脂対策と保湿の両方が必要になります。

乾燥が脂漏性皮膚炎の悪循環をつくる

危険

頭皮の乾燥は、それだけでかゆみの原因になるだけでなく、脂漏性皮膚炎の症状を長引かせる悪循環のきっかけにもなります。乾燥がどのように症状とつながっていくのかを見ていきましょう。

バリア機能が落ちると、刺激やかゆみを感じやすくなる

角層のバリアは、水分を逃がさないだけでなく、外からの刺激が入り込むのを防ぐ役割も担っています。乾燥してバリア機能が落ちると、このすき間から刺激が入りやすくなり、少しの刺激でもかゆみを感じるようになります。

脂漏性皮膚炎の頭皮では、マラセチアが皮脂を分解してつくる脂肪酸が刺激のもとになると考えられています。 バリアが整っていれば受け流せる刺激も、乾燥した頭皮では炎症やかゆみにつながりやすくなるのです。

かゆみでかくと、バリアがさらに壊れる

かゆみがあると、つい頭皮をかいてしまいます。しかし爪でかくと角層が物理的に傷つき、バリア機能はさらに低下します。

バリアが壊れた部分は刺激を受けやすく、また炎症とかゆみが起こる。かゆみ、かく、バリアの低下、さらなるかゆみという流れがくり返されることで、症状が長引いてしまいます。この悪循環を断ち切るには、炎症への対策とあわせて、バリア機能を支える保湿が欠かせません。

秋から冬の乾燥する季節に、脂漏性皮膚炎は悪化しやすい

脂漏性皮膚炎で皮膚科を受診する人は、空気が乾燥する秋から冬にかけて増えることがわかっています。皮脂の分泌は夏のほうが多いにもかかわらず、症状は乾燥する季節に出やすいのです。

この傾向も、脂漏性皮膚炎が皮脂だけの問題ではなく、乾燥によるバリア機能の低下と深く関わっていることを示しています。季節の変わり目にフケやかゆみが増えると感じる方は、皮脂対策だけでなく、頭皮のうるおいにも目を向けてみましょう。

脂漏性皮膚炎の頭皮が乾燥しやすくなる原因

悩んでいる女性

皮脂が多いはずの脂漏性皮膚炎の頭皮が乾燥してしまうのには、毎日のヘアケアや生活環境、そして皮膚炎そのものが関わっています。主な原因を3つに分けて見ていきましょう。

皮脂を落としすぎる洗浄力の強いシャンプー

ベタつきやにおいが気になると、さっぱり洗える洗浄力の強いシャンプーを選びたくなります。しかし洗浄成分の働きは、表面の皮脂を落とすだけにとどまりません。

洗浄力の強い洗浄成分は、表面の皮脂と一緒に、角層の水分を保つ細胞間脂質まで洗い流してしまうことがあります。 洗い上がりの爽快感とは裏腹に、頭皮のバリアは少しずつ弱まり、乾燥しやすい状態になっていきます。皮脂を落とすことを優先したケアが、かえって乾燥を招いてしまうのです。

空気の乾燥やエアコン、紫外線

空気が乾燥すると、角層から水分が蒸発しやすくなります。秋冬の低い湿度に加えて、夏場も冬場もエアコンの効いた室内で長く過ごすと、季節を問わず頭皮は乾燥にさらされます。

頭皮は体のなかで最も太陽に近い場所にあり、紫外線も受けやすい部位です。紫外線は頭皮の皮脂を酸化させて過酸化脂質に変え、その過酸化脂質が、セラミドをつくる働きを弱めてバリア機能を低下させる一因になることも報告されています。皮脂が多い頭皮ほど、この影響を受けやすいといえます。

炎症そのものがバリア機能を低下させる

脂漏性皮膚炎の炎症そのものも、頭皮の乾燥に関わっています。炎症が起きると皮膚の生まれ変わりのリズムが乱れ、角層の細胞が十分に成熟しないまま表面へ押し上げられてしまいます。

未熟な角層の細胞は、水分を抱える力やバリアとしての働きが十分ではありません。こうした細胞がまとまってはがれ落ちたものがフケの一部です。炎症がバリアを弱め、弱ったバリアがさらに刺激を受けやすくするため、乾燥と炎症はお互いを悪化させる関係にあります。

保湿=ベタつくは誤解?脂漏性皮膚炎の頭皮に合う保湿の考え方

男性の疑問

頭皮の保湿と聞くと、オイルやクリームを塗ってベタつくイメージがあるかもしれません。皮脂の多い脂漏性皮膚炎の頭皮に、さらに油分を足すことに抵抗を感じる方も多いでしょう。しかし、ここでいう保湿は、油分を重ねることとは少し違います。

油分で覆うより、水分を抱える力を補う

脂漏性皮膚炎の頭皮に足りていないのは、表面の油分ではなく、角層が水分を抱えて保つ力です。マラセチアは皮脂などの油分を栄養にして増えるため、油分を多く残すケアは、皮脂の多い頭皮には向いていません。

脂漏性皮膚炎の頭皮の保湿で大切なのは、油分で覆うことではなく、セラミドのような細胞間脂質に近い成分や、水分を引き寄せて抱える成分で、角層のうるおいを支えることです。 グリセリンやエクトイン、アミノ酸などの成分は、水分を抱え込む働きがあり、ベタつきにくいのが特徴です。

洗い流すシャンプー・トリートメントでも保湿はできる

保湿は洗髪後に塗るものだけで行うもの、と考えられがちですが、毎日使うシャンプーやトリートメントでもできることがあります。洗浄成分がやさしく、保湿成分を配合したシャンプーを選べば、洗うたびに失われるうるおいを最小限に抑えられます。

また、頭皮に使えるトリートメントであれば、洗い流したあとの頭皮をすぐに乾燥から守る役割も期待できます。毎日の洗髪は、頭皮のうるおいを奪う時間にも、守る時間にもなり得ます。脂漏性皮膚炎の頭皮では、何で洗い、何で仕上げるかが乾燥対策の土台になるのです。

乾燥対策の視点で見るシャンプー選びの注目点

選び方

脂漏性皮膚炎の頭皮のシャンプー選びというと、皮脂をどれだけ落とせるかに目が向きがちです。乾燥とバリア機能の視点を加えると、成分表で確認したいポイントが変わってきます。

乾燥対策で確認したい5つのポイント

1. うるおいを残しやすい洗浄成分か
2. セラミドなど、細胞間脂質に近い成分が入っているか
3. 水分を抱える保湿成分が入っているか
4. ふけ・かゆみを防ぐ有効成分が入っているか
5. トリートメントまで頭皮に使えるか

洗浄成分:うるおいを残しやすいアミノ酸系・ベタイン系

洗浄成分は、シャンプーで最も多く配合されている成分です。毎日頭皮に触れるものだからこそ、どんな洗浄成分が使われているかが、頭皮の乾燥しやすさを左右します。

注目したいのは、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸やラウロイルメチルアラニンなどのアミノ酸系や、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなどのベタイン系の洗浄成分です。泡立ちのよい洗浄成分と組み合わせながら、こうした成分で頭皮のうるおいを残す設計になっているかを確認しましょう。

細胞間脂質に近い成分:セラミド・コレステロール

脂漏性皮膚炎やフケの出る頭皮では、角層のセラミドやコレステロールといった細胞間脂質が減っていることがわかっています。だからこそ、これらに近い成分を補える処方かどうかは、乾燥対策の大きなポイントになります。

シャンプーの成分表では、セラミド2などの名前のほか、ユズセラミドのような植物由来のセラミド、コレステロールなどが目印です。セラミドとコレステロールはどちらも細胞間脂質を構成する成分で、組み合わせて配合されていると、角層のバリアを多方面から支えられます。

水分を抱える保湿成分:エクトイン・グリセリンなど

細胞間脂質に近い成分とあわせて確認したいのが、水分を引き寄せて抱える保湿成分です。グリセリンやBG、トリメチルグリシン(ベタイン)などが代表的で、ベタつきにくく、皮脂の多い頭皮にも使いやすいのが特徴です。

なかでもエクトインは、過酷な環境で生きる微生物が自らを守るためにつくり出す成分で、周囲の水分を抱え込む力にすぐれています。シャンプーではまだ配合例が多くない成分なので、成分表で見つけたら、保湿にこだわった処方のひとつの目安になります。

ふけ・かゆみを防ぐ有効成分も欠かせない

乾燥対策が大切とはいえ、保湿成分だけでは脂漏性皮膚炎の頭皮の悩みには十分に向き合えません。炎症はバリア機能を低下させ、酸化した皮脂もバリアを弱める一因になるため、炎症や皮脂への対策も乾燥対策の一部といえます。

かゆみのもとになる炎症を抑えるグリチルリチン酸2K、皮脂の酸化を防ぐ酢酸トコフェロール、余分な皮脂と古い角質をケアするサリチル酸など、ふけ・かゆみを防ぐ有効成分を配合した医薬部外品を選ぶと、乾燥と炎症の両方に向き合えます。

トリートメントまで頭皮に使えるか

シャンプーで洗ったあとの頭皮は、皮脂も一部落ちていて、乾燥しやすい状態です。ところが一般的なトリートメントは毛先に使うものとしてつくられており、頭皮にはつけないよう案内されていることがほとんどです。

頭皮に使える設計のトリートメントであれば、洗い流したあとの頭皮にも保湿成分を届けられます。有効成分まで配合された医薬部外品のトリートメントなら、洗う、仕上げるの2ステップで、頭皮のうるおいとふけ・かゆみへの対策を続けることができます。

乾燥にも目を向けたReBALANシャンプー&トリートメント

リバランシャンプー

ReBALAN(リバラン)は、頭皮のフケやかゆみに長年悩んできたmodest pharma(モデストファーマ)の代表自身の経験から生まれた頭皮ケアシリーズです。 皮脂やふけ・かゆみへの対策だけでなく、洗うたびに失われがちな頭皮のうるおいを守ることにも目を向けて処方を組み立てています。

うるおいを残すアミノ酸系・ベタイン系の洗浄成分

アミノ酸

ReBALANの薬用スカルプシャンプーは、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸TEA液やラウロイルメチル-β-アラニンNa液といったアミノ酸系の洗浄成分に、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液などのベタイン系を組み合わせています。

余分な皮脂や汚れは落としながら、角層の水分を保つ細胞間脂質まで奪わないための組み合わせです。洗い上がりにきしみやつっぱりを感じにくく、乾燥しやすい頭皮でも毎日使いやすい洗浄設計になっています。

エクトイン・ユズセラミド・コレステロールで頭皮のうるおいを守る

シャンプーには、乾燥対策の注目点で紹介した保湿成分がそろっています。細胞間脂質に近い成分としてユズ由来のユズセラミドとコレステロール、水分を抱え込む成分としてエクトインとトリメチルグリシンを配合しました。

さらに、ゴボウエキスやアシタバエキス、トウキンセンカエキスなどの植物エキスも保湿成分として配合しています。洗うたびに失われがちなうるおいを、洗いながら補う処方です。

3つの有効成分でふけ・かゆみを防ぐ

シャンプーは、サリチル酸・酢酸トコフェロール・グリチルリチン酸2Kの3つの有効成分を配合した医薬部外品です。グリチルリチン酸2Kがかゆみのもとになる炎症を抑え、酢酸トコフェロールが皮脂の酸化を防ぎ、サリチル酸が余分な皮脂と古い角質をケアします。

炎症や酸化した皮脂は、頭皮のバリア機能を低下させる原因にもなります。保湿成分でうるおいを守りながら、有効成分でふけ・かゆみを防ぐ。乾燥と炎症の両方に向き合えるのが、ReBALANシャンプーの特徴です。

トリートメントまで医薬部外品、頭皮に揉み込めるうるおいケア

リバラン美容液トリートメント

ReBALANの美容液トリートメントは、グリチルリチン酸2Kとサリチル酸を配合した医薬部外品です。一般的なトリートメントとは違い、はじめから頭皮にも使うことを前提に設計しています。

エクトインやユズセラミドなどの保湿成分もシャンプーと共通して配合しているため、洗ったあとの乾燥しやすい頭皮に、もう一度うるおいを届けられます。頭皮と髪になじませて3分ほどおき、ヌルつきが残らないようしっかり洗い流すのがおすすめの使い方です。髪の手触りを整えるシア脂やホホバ油などの油分は、洗い流すことを前提に配合しています。

カシミヤケラチン・ペリセアで髪のパサつきにも

頭皮の乾燥が気になる方は、髪のパサつきにも悩んでいることが少なくありません。ReBALANは、シャンプーとトリートメントの両方に、カシミヤヤギの毛から得られる水解ケラチン液を配合し、髪の内側のダメージを補修します。

シャンプーには、アミノ酸由来の補修成分であるペリセア(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa液)も配合しました。頭皮のうるおいと髪の手触りをどちらもあきらめずに続けられることも、毎日のケアには大切なポイントです。

洗ったあとの乾燥対策には、ReBALAN頭皮ローション

ReBALAN頭皮ローションのイメージ

シャンプーとトリートメントで洗いながらうるおいを守ったら、乾かしたあとの頭皮にもう一手間かけたい方には、同じシリーズのReBALAN頭皮ローションがあります。洗髪後の頭皮は、ドライヤーの熱や空気の乾燥で水分が奪われやすいタイミングです。

ReBALAN頭皮ローションはアルコールを含まないノンアルコール処方なので、乾燥しやすい頭皮でもアルコールの揮発による水分の蒸発を心配せずに使えます。容器の先を頭皮に直接あてて塗れるダイレクトノズルで、髪をかき分けなくても気になる部分の地肌に届けられます。

4つの有効成分と植物エキスで、頭皮にうるおいを補う

成分

頭皮ローションは、グリチルリチン酸2K・センブリエキス・酢酸トコフェロール・D-パントテニルアルコールの4つの有効成分を配合した医薬部外品です。グリチルリチン酸2Kがかゆみのもとになる炎症を抑え、D-パントテニルアルコールが頭皮にうるおいを与えます。

さらに、水分を抱え込む濃グリセリンやBGに加えて、アロエエキスや大豆エキス、紅茶エキスなど12種の植物由来エキスを保湿成分として配合しています。ベタつきにくいローションタイプなので、皮脂の多い頭皮でも重さを感じにくく、乾かしたあとの仕上げや日中の乾燥が気になるときにも使えます。

脂漏性皮膚炎と乾燥に関するよくある質問

Q&A
乾燥によるフケと、脂漏性皮膚炎のフケはどう違う?

乾燥によるフケは、白く細かい粉のようなフケが、髪や肩にパラパラと落ちるのが特徴です。頭皮に赤みが出ることは少なく、空気が乾燥する季節や、洗浄力の強いシャンプーを使ったあとに増えやすい傾向があります。

脂漏性皮膚炎のフケは、黄色っぽく湿ったフケや、うろこ状のかたまりになったフケが頭皮に張りつくようにみられ、赤みやかゆみをともなうことが多いのが特徴です。ただし、脂漏性皮膚炎でも乾いたフケが出ることがあり、両方が重なっていることもあります。 見た目だけで見分けるのは難しいため、フケに赤みやかゆみがともなう場合は皮膚科で確認してもらいましょう。

保湿すると、かえって皮脂が増えない?

保湿で補うのは、角層の水分を保つ力です。セラミドなど細胞間脂質に近い成分や、グリセリン、エクトインのように水分を抱える成分は、頭皮に油分を足すものではないため、皮脂の多い頭皮でもベタつきにくいのが特徴です。

一方で、オイルやクリームなど油分の多いものを頭皮に塗って残すと、表面の油分が増え、マラセチアの栄養にもなってしまいます。脂漏性皮膚炎の頭皮では、油分で覆うタイプではなく、水分を補うタイプの保湿を選ぶことが大切です。

頭皮に化粧水やローションを使ってもいい?

頭皮の乾燥対策にローションを使うこと自体は問題ありません。ただし顔用の化粧水は、髪の生えている頭皮に使うことを想定しておらず、アルコールや香料が多いものは刺激になることもあります。頭皮に使うなら、頭皮専用につくられたローションを選ぶと安心です。

使うタイミングは、洗髪後にドライヤーで髪を乾かしたあとがおすすめです。頭皮に赤みやじゅくじゅくがある場合や、皮膚科で塗り薬を処方されている場合は、使ってよいか、どの順番で使うかを医師に確認してください。

加湿器など、部屋の乾燥対策も必要?

頭皮の乾燥は、ヘアケアだけでなく、過ごす環境の湿度からも影響を受けます。秋冬やエアコンを使う季節は、加湿器などで部屋の湿度を保つことも、頭皮を含めた肌の乾燥対策として役立ちます。湿度の目安は、一般に40〜60%程度といわれています。

また、エアコンの風が頭に直接当たる場所に長くいると、頭皮が乾燥しやすくなります。風向きを調整する、帽子で紫外線を防ぐなど、日々の小さな工夫も頭皮のうるおいを守ることにつながります。

乾燥やフケが続くときは皮膚科へ

医者

乾燥対策を意識したシャンプーや保湿は、毎日の頭皮環境を整えるためのものです。脂漏性皮膚炎の治療は皮膚科で受けることが基本で、 ケアを見直しても乾燥やフケが続くときは、早めに皮膚科を受診しましょう。

皮膚科に相談したいサイン

・保湿やシャンプーの見直しを2〜4週間続けても、フケやかゆみが落ち着かない
・乾燥だけでなく、頭皮の赤みやヒリヒリ感がある
・黄色っぽく湿ったフケが、かさぶたのように張りついている
・生え際や眉、鼻のわき、耳の後ろにも赤みやフケが広がってきた
・かゆみで眠れない、かきこわして傷になっている

乾燥によるフケと脂漏性皮膚炎は似ていても、必要なケアや治療が異なります。乾癬や頭部白癬(しらくも)など、ほかの病気が隠れていることもあるため、自己判断で様子を見続けず、まずは原因を確かめることが大切です。

まとめ

脂漏性皮膚炎の頭皮は皮脂が多い一方で、角層の水分を保つセラミドなどの細胞間脂質が不足し、表面はベタつくのに内側は乾燥している状態になりやすいといえます。乾燥でバリア機能が落ちると、刺激やかゆみを感じやすくなり、かきこわしや季節の乾燥も重なって症状をくり返しやすくなります。

脂漏性皮膚炎の頭皮ケアには、皮脂やふけ・かゆみへの対策に加えて、油分ではなく水分を抱える力を補う保湿の視点が欠かせません。 シャンプーを選ぶときは、うるおいを残しやすい洗浄成分、セラミドやエクトインなどの保湿成分、ふけ・かゆみを防ぐ有効成分、頭皮に使えるトリートメントかどうかを確認しましょう。

ReBALANのシャンプー&トリートメントと頭皮ローションは、洗う、仕上げる、乾かしたあとに補う、の3つのステップで頭皮のうるおいを守れるシリーズです。治療は皮膚科で受けたうえで、毎日の乾燥対策の選択肢の一つとして取り入れてみてください。

この記事の監修者
橋本 裕貴の写真
コスメアナリスト
橋本 裕貴
ライターとして、ヘアケア・スキンケアに関する記事を多数執筆。長年、脂漏性皮膚炎に悩まされ、数えきれないほどの商品を試すも納得のいくものに出会えず、食事や生活習慣の見直しとともに医薬部外品をはじめとする成分研究を始める。その知識と経験を活かし、各メーカーの商品開発の助言・提案にも携わる。「正しい知識と適した商品で、QOL(生活の質)向上に貢献したい」という思いから、わかりやすい言葉での情報発信を心がけている。