コムクロシャンプーの添付文書には、副作用として「脱毛症」が記載されています。
そう聞くと、不安になるかもしれません。
ただしこれは、「使えば必ず抜ける」という意味ではありません。発現頻度は不明とされており、正しい用法であれば体内への吸収は極めて少ないことも、同じ添付文書に示されています。
大切なのは、どんなときにリスクが高まるのかを正しく知っておくことです。
この記事では、コムクロシャンプーの副作用と長期使用のリスクについて、添付文書の記載をもとに解説します。
あわせて、ステロイドを使うほどではない段階の頭皮ケアに取り入れやすい薬用シャンプーもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
コムクロシャンプーとは?最も強いランクのステロイド外用薬
コムクロシャンプーは、有効成分「クロベタゾールプロピオン酸エステル」を配合したステロイド外用薬です。
効能・効果は、頭部の尋常性乾癬と湿疹・皮膚炎。医師の処方が必要な医療用医薬品です。
ステロイド外用薬は作用の強さで5段階に分けられますが、コムクロシャンプーはその中で最も強い「ストロンゲスト」に分類されます。
つまり、頭皮の炎症を強力に抑えられる薬というわけです。
そしてもうひとつ、この薬には大きな特徴があります。使い方です。
一般的なシャンプーのように濡れた髪を洗うのではなく、1日1回、乾いた頭皮に塗布し、約15分置いてから泡立てて洗い流します。
塗って、置いて、洗い流す。この「洗い流す」という設計が、実は副作用のリスクを考えるうえで重要な意味を持っています。
コムクロシャンプーの長期使用でハゲる?添付文書の記載を確認
結論から言うと、コムクロシャンプーの添付文書には副作用として「脱毛症」が記載されています。
あわせて「毛髪成長異常」も記載されているため、髪への影響がまったくないとは言い切れません。
ただし、これらはいずれも「頻度不明」に分類されている副作用です。
頻度不明とは、臨床試験で発生率を算出できなかった、あるいは販売後の報告として集められたもの。つまり、どれくらいの人に起こるかがはっきりしないほど、まれな事象だということです。
ちなみに、同じ添付文書には「多毛」も副作用として記載されています。毛が抜ける方向と増える方向、両方が並んでいるわけです。
では、実際のところリスクはどの程度なのでしょうか。ここで効いてくるのが、前の章で触れた「15分で洗い流す」という使い方です。
洗い流す設計が、体への吸収を抑えている
添付文書には、興味深いデータが載っています。
ヒトの皮膚に16時間塗布し続けた場合、表皮からは塗布量の19%が検出されました。
一方、用法どおり15分で洗い流した場合に検出されたのは、わずか0.1%です。
さらに、頭部乾癬の患者を対象とした海外の臨床試験では、4週間くり返し使用した後の血液を126検体分析したところ、成分が検出されたのは1例のみ。残りはすべて測定できる下限を下回りました。
塗ったまま放置せず洗い流すことで、体内への吸収が大幅に抑えられている——これがこの薬の設計思想です。
問題になるのは「使い方を外れたとき」
つまり、正しい用法を守っている限り、過度に心配する必要はないといえます。
逆に言えば、リスクが現実味を帯びるのは、決められた使い方から外れたときです。
自己判断で長く使い続ける、頭皮の広い範囲に大量に使う、洗い流さずに放置する。こうした使い方が、副作用の可能性を高めます。
コムクロシャンプーの副作用一覧
では、コムクロシャンプーにはどのような副作用が報告されているのでしょうか。
添付文書に記載されている副作用を、頻度別に整理してみます。
・1%以上
毛包炎
・1%未満
接触皮膚炎、ざ瘡、刺激感
・頻度不明(皮膚)
皮膚萎縮、脱毛症、毛髪成長異常、多毛、毛細血管拡張、乾燥、色素沈着、膿疱性皮疹、乾癬の悪化、ツッパリ感
・頻度不明(過敏症)
灼熱感、疼痛、そう痒感、浮腫、蕁麻疹、発疹、紅斑
・頻度不明(眼)
眼刺激、眼部刺痛、霧視、緑内障、中心性漿液性網脈絡膜症
・頻度不明(その他)
頭痛、クッシング症候群、副腎皮質系機能の抑制
項目数は多く見えますが、注目したいのは頻度です。
「1%以上」の頻度で記載されているのは、毛包炎のひとつだけです。
毛包炎とは、毛穴に細菌などが入って炎症を起こした状態のこと。ステロイドには免疫のはたらきを抑える作用があるため、頭皮で感染が起こりやすくなることがあります。
もし使用中に赤いブツブツや膿を持った発疹が出てきたら、自己判断で続けず、処方医に相談してください。添付文書でも、抗菌剤や抗真菌剤を併用し、改善しない場合は使用を中止するよう定められています。
もうひとつ気をつけたいのが、眼への付着です。
洗い流すタイプの薬だからこそ、すすぎのときに目に入る可能性があります。眼や眼のまわりに付着すると、白内障や緑内障を含む眼の障害が起こる可能性があるため、付着した場合はすぐに水で洗い流しましょう。
そして一覧の中には、皮膚萎縮やクッシング症候群といった、長期使用と関わりの深い副作用も含まれています。次の章で詳しく見ていきます。
長期・広範囲の使用で高まるリスク
副作用の一覧には、長期の使用と関わりの深いものが含まれています。
ここでは、局所(頭皮)に起こるものと、全身に及ぶ可能性があるものに分けて見ていきます。
頭皮が薄くなる「皮膚萎縮」
ステロイド外用薬を長く使い続けたときに、代表的な副作用として知られているのが皮膚萎縮です。
皮膚萎縮とは、その名のとおり皮膚が薄くなってしまう状態のこと。
薄くなった皮膚は刺激に弱く、傷つきやすくなります。あわせて毛細血管拡張が起これば、血管が透けて赤みが目立つこともあります。
頭皮そのもののコンディションが変わってしまうという点で、注意しておきたい副作用です。
全身に及ぶ可能性がある副作用
もうひとつ、副作用の一覧にはクッシング症候群と副腎皮質系機能の抑制が挙げられています。
これらは頭皮だけの話ではなく、ホルモンのはたらきに関わる全身性の副作用です。
ただし、ここで押さえておきたい重要な注記があります。
添付文書には、これらが「大量または長期にわたる広範囲の使用により発現した事象」であると明記されています。
つまり、決められた量と期間を守って使っている場合に起こるものではない、ということです。前の章で見たとおり、正しい用法であれば体内への吸収はごくわずかにとどまります。
だからこそ「4週間」の目安がある
こうしたリスクを避けるために、添付文書には使用期間の目安が定められています。
使用中は状態をよく観察し、4週間を目安に薬の必要性を検討すること。そして、漫然と使い続けないこと。
症状が落ち着いた後も、なんとなく使い続ける。この「漫然とした使用」こそが、副作用のリスクを高めます。
もうひとつ、意外と見落とされがちな注意点があります。塗った部分を帽子やタオルなどで覆わないことです。
覆うと薬の浸透性が高まってしまうため、添付文書でも避けるよう指示されています。塗ったら15分置いて、そのまま洗い流しましょう。
自己判断でやめるのも危険な理由

ここまで読んで、「やっぱり怖いから、そろそろやめようかな」と考えた方もいるかもしれません。
ですが、自己判断で急にやめることも、それはそれでリスクを伴います。
理由は2つあります。
抑えていた炎症がぶり返す
ひとつは、症状のぶり返しです。
コムクロシャンプーはストロンゲストランクの薬で、強い力で炎症を抑え込んでいます。
その支えを突然取り払えば、抑えられていた炎症が一気に戻ってくることがあります。
結果として、症状が悪化してより長い治療が必要になる。これでは本末転倒です。
体が薬に慣れている場合がある
もうひとつは、より慎重に考えたいポイントです。
前の章で触れたとおり、大量・長期・広範囲に使い続けた場合、副腎皮質のはたらきが抑えられることがあります。
この状態で急に使用をやめると、体が対応できず、急性副腎皮質機能不全に陥る危険性が指摘されています。
そのため添付文書でも、その危険性がある場合には、患者の状態を観察しながら徐々に減量するよう定められています。
やめ方そのものに、医学的な配慮が必要な場合があるということです。
続けるのも、やめるのも、決めるのは医師
ここまでを整理すると、こうなります。
自己判断で漫然と使い続けるのはリスク。かといって、自己判断で急にやめるのもリスク。
つまり、いちばん危険なのは薬そのものではなく、自己判断で使い方を決めてしまうことです。
副作用が気になるなら、黙ってやめるのではなく、まず処方医に伝えてください。薬の強さを下げる、使用回数を減らす、別の治療に切り替えるなど、医師には選択肢があります。
では、そもそもステロイドを使うほどの症状ではない場合は、どうすればよいのでしょうか。次の章で見ていきます。
ステロイドを使うほどではない段階なら医薬部外品という選択肢も
「フケやかゆみは気になるけれど、薬を使うほどではない」。そんな段階の時に、毎日使うシャンプーの選択肢としてご紹介したいのが、薬用スカルプシャンプー&トリートメント「ReBALAN(リバラン)」です。
3つの有効成分でフケ・かゆみを防ぐReBALAN薬用シャンプー
・グリチルリチン酸2K
甘草(カンゾウ)由来の抗炎症成分。頭皮の炎症を抑え、フケ・かゆみを防ぎます。
・サリチル酸
古くなった角質をやわらかくして落としやすくする成分。頭皮を清潔に保ちます。
・酢酸トコフェロール
ビタミンEの一種。頭皮の血行を促進し、健やかな頭皮環境をサポートします。
洗浄成分はアミノ酸系が中心。皮脂や汚れを落としながらも、必要なうるおいまでは奪いすぎないマイルドな洗い心地です。
ユズセラミドやコレステロールなどの保湿成分も配合し、乾燥しがちな頭皮をいたわります。
頭皮に揉み込める薬用トリートメント
一般的なトリートメントは、頭皮にはつけず毛先を中心になじませるのが基本です。
しかしReBALANの薬用トリートメントは、頭皮に直接揉み込んで使えるように設計された医薬部外品という点が大きな特長です。
グリチルリチン酸2K・サリチル酸という2つの有効成分を頭皮まで届けながら、シア脂・オリブ油・ホホバ油と天然ビタミンEでうるおいを補います。
日中の乾燥・かゆみには頭皮ローション
お風呂でのケアが土台だとすれば、日中のスポットケアに役立つのが薬用頭皮ローションです。
・グリチルリチン酸2K
甘草由来の抗炎症成分。フケやかゆみを防ぎます。
・センブリエキス
古くから頭皮ケアに用いられてきた植物エキス。健やかな頭皮環境づくりをサポートします。
・酢酸トコフェロール
ビタミンEの一種。頭皮の血行を促進します。
・D-パントテニルアルコール
優れた保湿作用で頭皮にうるおいを与え、乾燥による頭皮トラブルを防ぎます。
頭皮に直接塗布できるダイレクトノズル仕様で、髪をかき分ける手間がありません。ポータブルサイズなので、外出先やオフィスでも手軽に使えます。
不安なときは自己判断せず皮膚科へ
副作用が気になる、抜け毛が増えた気がする、症状がなかなか改善しない。
どのケースでも、自己判断で中止したり続けたりせず、まずは処方医に相談してください。
添付文書にも、症状の改善がみられない場合や悪化がみられる場合は使用を中止するよう記載されています。判断の材料を持っているのは医師です。
症状が出ているときの治療は医師に任せ、そこまでではない段階の毎日のケアは薬用シャンプーで。この使い分けを意識して、頭皮の悩みと上手に付き合っていきましょう。
