お風呂の排水口や、朝の枕元。産後、抜け落ちた髪の量にぎょっとした経験はありませんか?
「このまま薄くなってしまうのでは」と不安になって、シャンプーを見直そうと考える方も多いはずです。
結論からお伝えすると、産後の抜け毛そのものを止められるシャンプーはありません。
産後の抜け毛はホルモンバランスの変化によるもので、多くは時間とともに落ち着いていくと考えられています。
ただ、だからといって何もしなくていいわけでもありません。産後は頭皮のバリア機能が低下しやすく、乾燥やかゆみからくる炎症が起こりやすい時期でもあるからです。
この記事では、産後の抜け毛の仕組みを整理したうえで、おすすめの 頭皮ケアアイテムをご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
産後の抜け毛はシャンプーを変えたら改善する?
抜け毛が気になったとき、まず思い浮かぶのがシャンプーの見直しではないでしょうか。
ドラッグストアには「スカルプ」「頭皮ケア」を掲げた商品が並び、そのなかから選べば何か変わりそうな気もします。
ただ、産後の抜け毛に限っていえば、シャンプーを変えることで抜け毛そのものが止まるわけではありません。理由は3つあります。
シャンプーは「洗い流すもの」という前提
ひとつ目は、シャンプーという製品の性質です。
シャンプーは頭皮や髪の汚れを落とし、洗い流すためのもの。頭皮に触れている時間は、長くても数分程度です。
化粧水や美容液のように、成分を肌に留めておくことを前提とした設計ではありません。
洗浄という役割を担う以上、頭皮に何かをじっくり届けるという点では、どうしても限界があるのです。
薬用シャンプーの効能は「フケ・かゆみを防ぐ」まで
ふたつ目は、制度上の話です。
ドラッグストアで買える「薬用」シャンプーの多くは、医薬部外品に分類されます。医薬部外品は、種類ごとに表示できる効能の範囲が国によって定められています。
薬用シャンプーの場合、認められているのは次の範囲です。
・ふけ、かゆみを防ぐ
・毛髪、頭皮の汗臭を防ぐ
・毛髪、頭皮を清浄にする
・毛髪、頭皮をすこやかに保つ
・毛髪をしなやかにする
お気づきでしょうか。この中に、抜け毛や育毛に関する項目はありません。
一方で、「育毛剤」に分類される製品には、育毛や脱毛の予防といった効能が認められています。同じ頭皮に使うものでも、カテゴリーによって役割が分けられているということです。
つまり、抜け毛に働きかけることを目的とした製品は、そもそもシャンプーではないのです。
そもそも産後の抜け毛は治療が必要なものではない
そして3つ目が、最も大切な点かもしれません。
産後の抜け毛は「分娩後脱毛症」と呼ばれ、出産を経験した多くの女性にあらわれる自然な変化です。
原因はホルモンバランスの一時的な変動であり、病気ではありません。そのため、根本的な治療法というものも存在しません。
裏を返せば、時間の経過とともに自然に落ち着いていくのが一般的だということです。
何かを使って必死に食い止めなければいけないものではない。まずはそこに、少しだけ安心していただければと思います。
産後の抜け毛が起こる仕組み|「増えた」のではなく「まとめて抜けている」
産後の抜け毛を理解するうえで欠かせないのが、「ヘアサイクル(毛周期)」という考え方です。
髪は一本一本が、成長期・退行期・休止期というサイクルを繰り返しています。数年かけて伸び続け、成長を終えて休み、やがて抜け落ちて、また新しい髪が生えてくる。この繰り返しです。
健康な状態でも、髪は毎日自然に抜けています。産後の抜け毛は、この当たり前のサイクルに一時的なズレが生じることで起こります。
妊娠中に伸びた成長期が、出産を境に一斉に終わる
鍵を握るのが、女性ホルモンのエストロゲンです。
妊娠中はエストロゲンの分泌量が増え、その働きによって髪の成長期が通常より長く延長されます。
本来なら休止期に入って抜けるはずだった髪が、成長期にとどまり続ける。妊娠中に「髪が抜けにくくなった」「ツヤが出た」と感じた方がいるとすれば、それはこのためです。
ところが出産を境に、エストロゲンの分泌量は急激に元へ戻ります。すると、引き延ばされていた髪が一斉に退行期・休止期へと移行していきます。
排水口に溜まる髪の量に驚いてしまうのは、この「まとめて」という部分によるものなのです。
産後2〜3か月から始まり、半年〜1年で落ち着くことが多い
時期にも、ある程度の傾向があります。
成長期を終えた髪は、すぐに抜けるわけではありません。退行期と休止期を合わせて2〜3か月ほどかけて準備を進め、そのあとで脱落します。
そのため、抜け毛が気になり始めるのは産後2〜3か月頃という方が多くなります。出産直後は何ともなかったのに、少し経ってから急に、というのはこうした時間差によるものです。
そして、エストロゲンの分泌量が戻るにつれてヘアサイクルも整い、産後半年から1年ほどで自然に落ち着いていくのが一般的とされています。
もちろん、回復のペースには個人差があります。
ただ、いま抜けている髪は「失われた」わけではなく、次のサイクルに向かっている途中でもあります。そう考えると、少し気持ちが楽になるのではないでしょうか。
とはいえ、この時期の頭皮をそのままにしておいてよいかというと、話は別です。次の章で見ていきましょう。
産後は頭皮のバリア機能が低下している
ここまで、産後の抜け毛は自然に落ち着いていくものだとお伝えしてきました。
ただ、それは「何もしなくていい」という意味ではありません。抜け毛と並行して、この時期の頭皮そのものが揺らぎやすい状態にあるからです。
そして頭皮の状態は、抜け毛と違って手をかけられる領域でもあります。
産後はバリア機能が低下し、乾燥に傾きやすい
ここでも関わってくるのが、エストロゲンです。
エストロゲンは、肌のうるおいやハリを保つはたらきに関わるといわれるホルモン。出産後にその分泌量が急激に減ることで、頭皮も乾燥しやすい状態に傾くと考えられています。
皮膚には、外部の刺激や水分の蒸発を防ぐ「バリア機能」が備わっています。乾燥すると、この機能が低下します。
加えて産後は、睡眠不足や慣れない育児によるストレスも重なる時期。肌のターンオーバーも乱れやすく、頭皮は普段よりデリケートになりやすいといえます。
乾燥→かゆみ→掻いてしまう→炎症、という悪循環
バリア機能が低下した頭皮は、ちょっとした刺激にも敏感になります。
そこで起こるのが、かゆみです。乾燥した頭皮はかゆみを感じやすく、フケが出やすくなることもあります。
問題は、そのあとです。かゆいと、つい掻いてしまいますよね。ましてや産後は、抱っこや授乳で手が離せず、夜中に無意識に掻いてしまうことも起こりがちです。
ところが掻くことで頭皮は傷つき、バリア機能はさらに低下します。すると炎症が起こり、かゆみはいっそう強くなる。
乾燥がかゆみを生み、掻くことで炎症を招き、その炎症がまたかゆみを強める。この繰り返しが、産後の頭皮で起こりやすい悪循環です。
頭皮の炎症は、健やかな髪が育つ環境を損なう要因のひとつ
そして、この悪循環は頭皮だけの問題にとどまりません。
髪は、頭皮の毛穴の奥にある「毛包」という組織で育ちます。毛包は髪に栄養を届け、ヘアサイクルを保つ役割を担っています。
頭皮に炎症が続くと、この毛包にも負担がかかり、髪が育つ環境が損なわれる要因になると考えられています。
誤解しないでいただきたいのは、順序です。
産後の抜け毛の主な原因は、あくまでホルモンバランスの変化です。頭皮の乾燥が抜け毛を引き起こしているわけではありません。
ただ、ヘアサイクルが乱れているこの時期に、頭皮環境まで荒れてしまうのは避けたいところ。
抜け毛が落ち着いたあと、新しい髪が育っていくのは、いまの頭皮です。だからこそ、待っている間にできることとして頭皮を整えておく意味があります。
次の章では、そのために意識したいことを3つに整理してご紹介します。
産後の頭皮の抜け毛ケアで意識したい3つのこと
前の章で見てきた悪循環を断つために、意識したいことは多くありません。次の3つです。
どれも育児の合間にできる範囲のことばかり。完璧を目指す必要はありませんので、取り入れられそうなものから試してみてください。
①|洗いすぎない
まず見直したいのが、洗い方です。
頭皮を清潔に保つことは大切ですが、洗いすぎは逆効果になります。必要な皮脂まで奪われると、乾燥がさらに進んでしまうからです。
ポイントは3つ。お湯の温度は38度前後のぬるま湯にすること、爪を立てず指の腹でやさしく洗うこと、そしてすすぎを丁寧にすることです。
熱いお湯は皮脂を奪いすぎますし、すすぎ残しは頭皮への刺激になります。生え際や耳の後ろは残りやすい場所なので、意識して流しましょう。
使うシャンプーも、洗浄力の強すぎないものを選びたいところ。アミノ酸系のマイルドな洗浄成分なら、汚れは落としつつうるおいを守りやすくなります。
②|洗ったあと、うるおいを補う
2つ目が、この時期にいちばん意識してほしいことです。
顔を洗ったあと、化粧水をつけずに済ませる方は少ないと思います。ところが頭皮となると、洗いっぱなしになっていないでしょうか。
頭皮も顔の肌と一枚でつながった皮膚です。乾燥に傾きやすい産後は、洗ったあとにうるおいを補う一手間が効いてきます。
タイミングは、お風呂上がりのタオルドライ後。うるおいがなじみやすい状態のうちに、頭皮用のローションで保湿しておきましょう。
その後は、自然乾燥を避けて早めにドライヤーで根元から乾かします。濡れたままの頭皮は雑菌が増えやすく、かゆみのもとになります。
③|かゆくなる前に、掻かせない工夫を
3つ目は、悪循環の入口を塞ぐという発想です。
かゆみを感じてから我慢するのは、正直なところ難しいですよね。とくに産後は手が離せない場面が多く、無意識に掻いてしまうこともあります。
だからこそ、かゆくなってから耐えるのではなく、かゆくなる前に手を打つべきです。
日中もうるおいを補える頭皮ローションを手の届く場所に置いておく、フケ・かゆみを防ぐ有効成分が入った薬用シャンプーを選んでおく。そうした備えが、掻いてしまう場面そのものを減らしてくれます。
3つとも、特別なことではありません。ただ、この時期の頭皮にとっては大きな差になります。
次の章からは、これらを無理なく実践するためのアイテムを具体的にご紹介します。
産後の頭皮の抜け毛ケアには頭皮ローションがおすすめ
まずご紹介したいのが、薬用スカルプケアシリーズ「ReBALAN(リバラン)」の頭皮ローションです。
ここまで、シャンプーには抜け毛に関する効能が認められていないとお伝えしてきました。一方でこのローションは育毛剤に分類される医薬部外品で、効能効果に「病後・産後の脱毛」を含みます。
同じ頭皮に使うものでも、カテゴリーが違えば担える役割も変わってきます。産後の抜け毛が気になるこの時期に、まさに向き合える製品です。
4つの有効成分で頭皮環境にアプローチ
ReBALAN頭皮ローションには、4つの有効成分が配合されています。
・グリチルリチン酸2K
甘草(カンゾウ)由来の抗炎症成分。頭皮の炎症を抑え、フケ・かゆみを防ぎます。
・センブリエキス
古くから頭皮ケアに用いられてきた植物エキス。頭皮の血行を促進します。
・酢酸トコフェロール
ビタミンEの一種。頭皮の血行を促進します。
・D-パントテニルアルコール
ビタミンB5から生まれた成分。毛母細胞の代謝を活発にし、病後・産後の脱毛を防ぎます。
産後の頭皮を考えるうえで、この組み合わせには意味があります。順に見ていきましょう。
まず、グリチルリチン酸2K。前の章でお伝えした「乾燥→かゆみ→掻く→炎症」の悪循環に対して、炎症を抑え、フケ・かゆみを防ぐ役割を担います。
そして、産後の抜け毛に悩む方にこそ知っていただきたいのが、D-パントテニルアルコールです。毛母細胞の代謝を活発にし、病後・産後の脱毛を防ぐ有効成分として、効果が厚生労働省に認められています。
ホルモンバランスの変化による産後の抜け毛ケアを目的とした育毛剤にも、よく配合されている成分です。
優れた保湿作用もあわせ持つため、乾燥に傾きやすい産後の頭皮との相性という点でも心強い成分といえます。
さらにセンブリエキスと酢酸トコフェロールが、頭皮の血行を促進。有効成分に加えて12種の植物エキスも配合されています。
抜け毛が落ち着いたあと、新しい髪が育っていくのはいまの頭皮です。その土台を整えておくという意味で、この時期にこそ使いたいアイテムといえます。
ダイレクトノズルで簡単ケア
成分だけでなく、使いやすさもこのローションの特長です。容器は、頭皮に直接塗布できるダイレクトノズル仕様。
髪をかき分ける手間がなく、狙った場所にサッとなじませられます。ヘアスタイルを崩さずに使えるのも、外出前には助かるポイントです。
基本のタイミングは、お風呂上がりのタオルドライ後、ドライヤーで乾かす前。うるおいがなじみやすい状態なので、髪の分け目を作って地肌に塗布し、指の腹で軽くなじませましょう。
そしてもうひとつ役立つのが、日中のスポットケアです。かゆいと感じたそのとき、掻いてしまう前にうるおいを補えます。
育児の合間に数秒で完了する手軽さ
産後の頭皮ケアで何より大切なのは、続けられるかどうかだと思います。どれだけよいものでも、手間がかかれば後回しになってしまいますよね。
その点、このローションは塗布して軽くなじませるだけ。数秒あれば終わります。
ポータブルサイズなので、外出先でも簡単にケアできます。
「自分のことは後回し」になりがちな時期だからこそ、この手軽さが続けやすさにつながります。
毎日のシャンプー・トリートメントで頭皮を整えよう
頭皮ローションで補うケアに加えて、もうひとつ土台になるのが毎日のシャンプーとトリートメントです。
冒頭でお伝えしたとおり、シャンプーは洗い流すもの。抜け毛そのものに働きかける役割は担えません。
ただ、洗い方ひとつで頭皮の乾燥は進みもすれば防げもします。毎日必ず行うことだからこそ、積み重ねの差は決して小さくありません。
同じReBALANシリーズには、薬用シャンプーとトリートメントもそろっています。
アミノ酸系洗浄成分で、必要なうるおいを守りながら洗う
まず注目したいのが、洗浄成分です。
ReBALANの洗浄成分は、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液などのアミノ酸系が中心。皮脂や汚れは落としながら、必要なうるおいまでは奪いすぎないマイルドな処方です。
さらに、有効成分も3つ配合された医薬部外品です。
・グリチルリチン酸2K
甘草(カンゾウ)由来の抗炎症成分。頭皮の炎症を抑え、フケ・かゆみを防ぎます。
・酢酸トコフェロール
ビタミンEの一種。頭皮の血行を促進し、健やかな頭皮環境をサポートします。
・サリチル酸
古くなった角質をやわらかくして落としやすくし、頭皮を清潔に保ちます。
炎症を抑えるグリチルリチン酸2Kが、洗いながらフケ・かゆみを防いでくれます。
保湿成分として、ユズセラミドとコレステロールも配合。乾燥に傾きやすい産後の頭皮にとって、うるおいを守りながら洗えるかどうかは大切な視点です。
頭皮に揉み込めるトリートメントという選択肢
そしてもうひとつ、シリーズの薬用トリートメントです。
一般的なトリートメントは、頭皮にはつけず毛先を中心になじませるのが基本ですよね。
しかしReBALANのトリートメントは、頭皮に直接揉み込んで使えるように設計された医薬部外品です。配合されている有効成分は、グリチルリチン酸2Kとサリチル酸の2つ。
有効成分を頭皮まで届けられるトリートメントは、市販品ではまだ多くありません。
保湿成分には、シア脂・オリブ油・ホホバ油の3つの植物オイルと天然ビタミンEを配合。髪の指どおりを整えながら、頭皮のうるおいも守ります。
バスタイムが短くなりがちな時期でも、「洗って、揉み込む」の2ステップなら、いつもの流れのまま頭皮ケアが完結します。
髪のハリ・コシを支えるカシミヤケラチン
産後は、抜け毛と同時に髪そのものの変化が気になる時期でもあります。ボリュームが出ない、パサついてまとまらない、と感じている方もいるのではないでしょうか。
ReBALANのシャンプー・トリートメントには、補修成分としてカシミヤ由来の希少なケラチンが配合されています。
髪にハリ・コシとうるおいを与え、洗うたびに指どおりを整えてくれます。
頭皮ケアをしながら、髪の仕上がりもあきらめない。忙しい時期だからこそ、この両立はうれしいポイントです。
まとめ|頭皮環境は整えておいて損はしない
産後の抜け毛は、妊娠中に延びていた髪の成長期が出産を境に一斉に終わることで起こります。多くは半年から1年ほどで自然に落ち着いていくものです。
シャンプーを変えても、その流れそのものが止まるわけではありません。まずは、必要以上に不安を抱え込まないでいただければと思います。
ただ、産後の頭皮が乾燥やかゆみに傾きやすいのは別の話。掻いて炎症を起こしてしまう悪循環は、ケアで断つことができます。
そして、抜け毛が落ち着いたあとに新しい髪が育っていくのは、いまのこの頭皮です。
だからこそ、頭皮環境を整えておくことに意味があります。 頭皮ローションでの保湿と、毎日のシャンプー・トリートメントの見直し。どちらも、育児の合間にできる範囲のことです。
なお、抜け毛が1年以上続く場合や、地肌が透けるほど強くあらわれる場合は、別の原因が隠れていることもあります。強い赤みやかゆみが治まらないときとあわせて、早めに皮膚科を受診しましょう。

