産後の頭皮の臭いはシャンプーで対策できる?

枕カバーやドライヤーの風で、ふと自分の頭皮のニオイが気になった。そんな経験はありませんか?

ニオイは、人から指摘されることがほとんどありません。だからこそ、一度気になり出すと落ち着かないものです。

産後にこの悩みが出てくるのには、理由があります。頭皮のニオイの正体は皮脂で、その分泌量はホルモンバランスに左右されるからです。

そして意外なことに、ニオイが気になるからとしっかり洗うほど、かえって皮脂が増えてしまうことがあります。

この記事では、産後に頭皮がにおいやすくなる理由を整理したうえで、 シャンプー選びのポイントをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

産後の頭皮の臭いはなぜ起こる?

疑問女性

対策を考える前に、まず臭いがどこから生まれるのかを知っておきましょう。

頭皮の臭いの正体は、汗そのものではありません。鍵を握っているのは、頭皮から分泌される皮脂です。

この皮脂が、2つのルートで臭いに変わっていきます。順に見ていきましょう。

皮脂が酸化して臭いになる

ひとつ目は、皮脂そのものが変質するルートです。

分泌されたばかりの皮脂には、ほとんどニオイがありません。ところが時間が経ち、空気に触れると酸化が進みます。

イメージしやすいのは、揚げ物に使った油かもしれません。使いはじめは無臭に近いのに、置いておくと独特のニオイを放つようになりますよね。頭皮の上でも、これと似たことが起きています。

頭皮は皮脂腺が多く、顔のTゾーンよりも皮脂の分泌が活発な部位です。加えて髪に覆われているため、酸化が進みやすい条件がそろっています。

皮脂をエサに常在菌が増える

もうひとつが、菌が関わるルートです。

頭皮には、もともと常在菌が存在しています。これ自体は誰の頭皮にもいるもので、悪いものではありません。

ただ、この常在菌は皮脂や古い角質をエサにして増えていきます。皮脂が過剰にあれば、それだけ増殖しやすい環境になるということです。

増えた菌が皮脂を分解する過程で、ニオイのもとになる物質がつくられます。

つまり、どちらのルートも出発点は同じ。皮脂の量です。

ここまでは、産後に限らず誰にでも当てはまる話です。では、なぜ産後にこの皮脂が増えやすくなるのでしょうか。次の章で見ていきましょう。

産後に頭皮が臭いやすくなる3つの理由

ニオイの出発点は皮脂。ではなぜ、産後にその皮脂が増えやすいのか。

考えられる要因は3つあります。いずれも、この時期ならではの体の変化が関わっています。

①|女性ホルモンの急激な変化

最も大きいのが、ホルモンバランスの変化です。

女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンの2種類があります。このうちエストロゲンには、皮脂の分泌を抑える方向にはたらく性質があるといわれています。

妊娠中に増えていたエストロゲンは、出産を境に急激に減少します。皮脂を抑えるブレーキがゆるむことで、分泌量が増えやすい状態に傾くと考えられています。

そしてもうひとつ、見落とされがちな経路があります。

エストロゲンは、肌のうるおいを保つはたらきにも関わるホルモンです。減少すると頭皮は乾燥しやすくなりますが、乾燥した肌はうるおいを守ろうとして皮脂を余分に出すことがあります。

「乾燥しているのにベタつく」という一見矛盾した状態は、ここから生まれます。

②|睡眠不足によるターンオーバーの乱れ

2つ目は、睡眠です。

夜間の授乳や夜泣きへの対応で、まとまった睡眠がとれない。産後は、どうしてもそんな日々が続きます。

睡眠は、肌が生まれ変わるターンオーバーを支える時間です。この周期が乱れると、本来はがれ落ちるはずの古い角質が頭皮に残りやすくなります。

前の章でお伝えしたとおり、常在菌のエサになるのは皮脂だけではありません。古い角質もまた、菌が増える材料になります。

皮脂が増え、そのうえ角質も残る。睡眠不足は、この両方を後押ししてしまうのです。

③|育児ストレスと自律神経の影響

3つ目が、ストレスです。

慣れない育児に向き合う日々は、本人が思っている以上に緊張の連続。この緊張は、自律神経のバランスに影響します。

自律神経は、皮脂の分泌をコントロールしている仕組みのひとつ。バランスが乱れると、皮脂が過剰に出やすくなるといわれています。

さらに、ストレスを感じているときの汗は、通常の汗とは성質が異なります。ニオイのもとになる成分を含みやすく、緊張したときの汗が気になりやすいのはこのためです。

3つを並べてみると、共通点が見えてきます。どれも意志の力ではどうにもならない、体の変化だということです。

だからこそ、原因を断とうとするより、日々のケアで皮脂とうまく付き合うほうが現実的といえます。次の章では、そのためのシャンプー選びを見ていきましょう。

産後の頭皮のニオイ対策|シャンプー選びで意識したいこと

ポイント

ニオイが気になると、洗浄力の強いシャンプーでしっかり洗い流したくなりますよね。

ところが、これが落とし穴になります。皮脂を奪いすぎると頭皮は乾燥し、うるおいを守ろうとしてかえって皮脂を出そうとするからです。

ニオイ対策で目指したいのは、皮脂をゼロにすることではありません。過剰な分泌を招かずに、余分な皮脂と汚れだけを落とすことです。

その視点で、チェックしたい3つのポイントを見ていきましょう。

①|洗浄力がマイルドなアミノ酸系洗浄成分

まず土台になるのが、洗浄成分です。

シャンプーの洗浄成分にはいくつかの系統があり、「ラウレス硫酸Na」などの高級アルコール系は洗浄力が強いのが特徴。さっぱり洗える反面、必要な皮脂まで奪ってしまうことがあります。

皮脂の分泌が揺らぎやすい産後には、アミノ酸系のマイルドな洗浄成分が向いています。汚れは落としつつ、うるおいを残す洗い上がりが期待できます。

成分表示では、「ココイル〜」「ラウロイル〜」で始まる成分がアミノ酸系を見分けるひとつの目安です。

②|頭皮の汗臭を防ぐ薬用シャンプー(医薬部外品)

次に注目したいのが、「薬用」の表示です。

薬用シャンプーは医薬部外品に分類され、効果が認められた有効成分が決められた濃度で配合されています。そして医薬部外品は、表示できる効能の範囲が国によって定められています。

薬用シャンプーの場合、認められているのは次の範囲です。

薬用シャンプーの効能・効果の範囲

・ふけ、かゆみを防ぐ

・毛髪、頭皮の汗臭を防ぐ

・毛髪、頭皮を清浄にする

・毛髪、頭皮をすこやかに保つ

・毛髪をしなやかにする

2つ目に「毛髪、頭皮の汗臭を防ぐ」とあります。ニオイは、薬用シャンプーが正面から向き合える悩みだということです。

パッケージに「医薬部外品」「薬用」の表示があるかどうか。一般的なシャンプーとの分かれ目は、ここにあります。

③|古い角質にアプローチする成分

3つ目は、意外と見落とされがちな視点です。

前の章でお伝えしたとおり、常在菌のエサになるのは皮脂だけではありません。ターンオーバーの乱れで残った古い角質も、その材料になります。

つまり皮脂だけに目を向けていても、片手落ちということ。角質へのアプローチも視野に入れておきたいところです。

ここで挙げられるのが、サリチル酸です。古くなった角質をやわらかくして落としやすくし、頭皮を清潔に保つはたらきがあります。

ゴシゴシ洗って物理的にこすり落とすのではなく、成分の力でやさしく整える。洗いすぎを避けたい産後には、この考え方が合っています。

洗浄成分・有効成分・角質へのアプローチ。次の章では、この3つを満たすシャンプーを具体的にご紹介します。

産後の頭皮のニオイが気になる方におすすめしたいシャンプー

ReBALANシャンプー&トリートメントのイメージ

前の章で挙げた3つの条件を満たす選択肢としてご紹介したいのが、薬用スカルプシャンプー「ReBALAN(リバラン)」です。

ReBALANは、パッケージ裏にも「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」と表示された医薬部外品。産後に頭皮のニオイが気になる方へ向けた薬用シャンプーとして、効能表示の面からも選びやすいシャンプーです。

洗浄成分は、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液などのアミノ酸系が中心。皮脂や汚れは落としながら、必要なうるおいまでは奪いすぎないマイルドな処方です。

洗いすぎによる皮脂の過剰分泌を招きにくい、という点でまず条件をひとつ満たしています。

3つの有効成分で頭皮を清潔に保つ

ReBALAN薬用シャンプーの有効成分は以下の通りです。

ReBALAN薬用シャンプー 3つの有効成分

グリチルリチン酸2K
甘草(カンゾウ)由来の抗炎症成分。頭皮の炎症を抑え、フケ・かゆみを防ぎます。

酢酸トコフェロール
ビタミンEの一種。頭皮の血行を促進し、健やかな頭皮環境をサポートします。抗酸化作用によって皮脂の酸化も抑えます。

サリチル酸
古くなった角質をやわらかくして落としやすくし、頭皮を清潔に保ちます。

ニオイという観点で注目したいのが、サリチル酸です。前の章でお伝えした「古い角質へのアプローチ」を担う成分です。

ターンオーバーが乱れて頭皮に残った角質を、こすらずにやわらかくして落としやすくする。菌のエサとなるものを減らし、頭皮を清潔に保ちます。

さらに、酢酸トコフェロール(ビタミンE誘導体)は頭皮の血行を促進するだけでなく、皮脂の酸化を抑える働きも期待できる成分です。皮脂は酸化するとニオイの原因物質が発生しやすくなるため、皮脂を酸化させにくい頭皮環境を保つことは、産後の頭皮臭対策にもつながります。

グリチルリチン酸2Kは、揺らぎやすいこの時期の頭皮を炎症から守ります。

皮脂を奪いすぎずに洗い、古い角質をケアし、皮脂の酸化にも配慮する。さらに、「毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ」効能が認められた薬用シャンプーであることも、ニオイが気になる方にとって心強いポイントです。

頭皮に揉み込んで使えるトリートメント

リバラン美容液トリートメント

シャンプーとあわせて取り入れたいのが、同じシリーズの薬用トリートメントです。

一般的なトリートメントは、頭皮にはつけず毛先を中心になじませるのが基本ですよね。しかしReBALANのトリートメントは、頭皮に直接揉み込んで使えるように設計された医薬部外品です。

有効成分はグリチルリチン酸2Kとサリチル酸の2つ。有効成分を頭皮まで届けられるトリートメントは、市販品ではまだ多くありません。

保湿成分には、シア脂・オリブ油・ホホバ油の3つの植物オイルと天然ビタミンEを配合しています。

ここで思い出していただきたいのが、乾燥と皮脂の関係です。頭皮が乾いていると、うるおいを守ろうとして皮脂が余分に分泌されることがあります。

洗ったあとに頭皮のうるおいを補っておくことは、遠回りに見えて皮脂の過剰分泌を招きにくい状態につながります。

洗って、揉み込む。バスタイムが短くなりがちな時期でも、この2ステップならいつもの流れのまま続けられます。

まとめ|ニオイが気になるときこそ、洗いすぎに注意

頭皮のニオイの出発点は、皮脂です。酸化した皮脂そのものがニオイを生み、さらにその皮脂をエサに常在菌が増えることで、ニオイのもとがつくられます。

そして産後は、ホルモンバランスの変化や睡眠不足、育児ストレスによって、皮脂が増えやすい状態に傾きます。どれも意志の力でどうにかできるものではありません。

だからこそ気をつけたいのが、洗いすぎです。皮脂を奪いすぎると頭皮は乾燥し、うるおいを守ろうとしてかえって皮脂が増えることがあります。

強く洗うのではなく、やさしく、でも毎日きちんと洗う。そして洗ったあとの頭皮に、うるおいを残しておく。

その視点で選んでみてほしいのが、 アミノ酸系の薬用シャンプーです。皮脂を奪いすぎずに洗いながら、菌のエサとなる古い角質にも目を向けられます。

なお、ニオイが強く続く場合や、フケ・赤み・かゆみをともなう場合は、脂漏性皮膚炎などが隠れていることもあります。セルフケアで変化がないときは、早めに皮膚科を受診しましょう。

自分では気づきにくく、人にも相談しにくい悩みだからこそ、毎日のシャンプーから静かに整えていきましょう。

この記事の監修者
橋本 裕貴の写真
コスメアナリスト
橋本 裕貴
ライターとして、ヘアケア・スキンケアに関する記事を多数執筆。長年、脂漏性皮膚炎に悩まされ、数えきれないほどの商品を試すも納得のいくものに出会えず、食事や生活習慣の見直しとともに医薬部外品をはじめとする成分研究を始める。その知識と経験を活かし、各メーカーの商品開発の助言・提案にも携わる。「正しい知識と適した商品で、QOL(生活の質)向上に貢献したい」という思いから、わかりやすい言葉での情報発信を心がけている。