「頭皮が赤い」「フケが治らない」「かゆくてつい掻いてしまう」──そんな症状が続いているとき、脂漏性皮膚炎が関係している場合があります。
頭皮の脂漏性皮膚炎は比較的よくみられる皮膚疾患で、症状が軽いうちは市販薬で様子を見ようと考える方も少なくありません。
ただ、市販薬にはいくつかの種類があり、「どれを選べばいいのか」「そもそも病院へ行くべきなのか」と迷ってしまうこともあるでしょう。
さらに脂漏性皮膚炎は、一時的に症状が落ち着いても、頭皮環境が整っていないと再び症状が現れることがあります。
そのため、市販薬でのケアと合わせて、毎日のシャンプーや頭皮ケアを見直すことも大切だと考えられています。
この記事では、頭皮の脂漏性皮膚炎に市販薬が必要かどうかの見極め方や、おすすめの薬用シャンプーをご紹介します。
市販薬の使用を検討している方や、繰り返す症状に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
頭皮の脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎とは、皮脂の分泌が多い部位に起こりやすい慢性的な皮膚炎です。
頭皮は体のなかでも皮脂腺が多い部位のため、赤みやかゆみ、ベタついたフケなどの症状が現れることがあります。
原因はひとつではありませんが、皮脂の過剰な分泌や、皮膚に常在するマラセチア菌(真菌)の増殖、頭皮環境の乱れなどが関係していると考えられています。
マラセチア菌は誰の皮膚にもいる常在菌ですが、皮脂を栄養にして増えるため、皮脂が多い環境では増殖しやすくなります。
脂漏性皮膚炎は、一時的に症状が落ち着いても、皮脂の分泌が多い状態や頭皮環境が整っていないと再び症状が現れやすいとされています。
そのため、症状が出ているときの対処だけでなく、落ち着いた後の頭皮ケアまで含めて考えることが大切です。
脂漏性皮膚炎の主な症状
頭皮の脂漏性皮膚炎では、次のような症状がみられます。
・頭皮の赤み
・かゆみ
・ベタついた大きめのフケ
・黄色っぽいかさぶたのようなもの
・頭皮のベタつき
症状の出方や程度には個人差があり、フケだけが目立つ方もいれば、赤みやかゆみが中心という方もいます。
髪の生え際や耳のうしろ、小鼻の脇など、頭皮以外の皮脂が多い部位に同時に症状が出ることもあります。
乾燥によるフケとの違い
フケが出るとつい「頭皮が乾燥しているのかも」と考えがちですが、脂漏性皮膚炎によるフケは性質が異なるといわれています。
乾燥によるフケは、白く細かくパラパラと落ちやすいのが特徴です。
一方、脂漏性皮膚炎でみられるフケは、皮脂を含んで湿り気があり、やや大きく頭皮に張りつくように感じられることがあります。
ただし、両方の状態が混ざっているように見えることもあり、見た目だけで判断するのは簡単ではありません。
また、乾燥だと思ってしっかり洗いすぎたり、逆に洗浄を控えすぎたりすると、頭皮環境が整いにくくなることもあります。
頭皮の脂漏性皮膚炎に市販薬は必要?受診の見極め
「市販薬を使うべきか、それとも病院へ行くべきか」は、多くの方が最初に迷うポイントではないでしょうか。
結論からいうと、症状が軽く範囲も限られている場合は市販薬でのセルフケアも選択肢の一つですが、症状が強い場合や長引く場合は皮膚科の受診が優先されます。
判断の目安を、順に見ていきましょう。
軽症であれば市販薬でのセルフケアも選択肢の一つ
かゆみやフケが軽く、頭皮の赤みもそれほど目立たない段階であれば、まず市販薬で様子を見るという考え方があります。
市販薬には、症状に合わせた有効成分が配合された製品があり、ドラッグストアなどで購入できる手軽さがあります。
ただし、市販薬はあくまで症状に対処するためのものです。
使用前には添付文書を確認し、用法・用量を守って使いましょう。
皮膚科の受診を優先したいケース
次のような状態にあてはまる場合は、市販薬で様子を見るよりも、皮膚科を受診することをおすすめします。
・赤みやかゆみが強く、日常生活に支障がある
・ジュクジュクした状態や、出血・かさぶたがある
・症状の範囲が広がってきている
・市販薬を使っても変化が感じられない
・何度も同じ症状を繰り返している
・脱毛や薄毛が気になり始めた
脂漏性皮膚炎と似た症状を示す皮膚の病気は、ほかにもあります。
自己判断で市販薬を使い続けた結果、本来必要な治療が遅れてしまうこともあるため、少しでも不安があれば早めに受診しましょう。
市販薬だけでは再発を繰り返すこともある
市販薬や治療によって赤みやかゆみが落ち着いても、それで終わりとは限りません。
脂漏性皮膚炎には、皮脂の分泌量や頭皮環境、生活習慣など複数の要因が関係していると考えられています。
症状そのものが落ち着いても、皮脂が多い状態や頭皮環境が変わっていなければ、しばらくして再び症状が現れることがあります。
だからこそ、症状への対処と並行して、頭皮を清潔に保つ毎日のヘアケアを見直しておくことが大切だといえます。
頭皮の脂漏性皮膚炎に使われる市販薬の種類
市販薬は、配合されている有効成分によって役割が異なります。
同じ「頭皮のかゆみ・フケ向け」として売られていても、成分の系統が違えば想定されている使い方も変わります。
ここでは、代表的な3つのタイプをご紹介します。
抗真菌成分配合の市販薬
脂漏性皮膚炎には、皮膚に常在するマラセチア菌が関与していると考えられています。
そのため、菌の増殖を抑えることを目的とした抗真菌成分が配合された製品があります。
代表的な成分としては、ミコナゾール硝酸塩などが挙げられます。
ステロイド配合の市販薬
頭皮の赤みや炎症が気になる場合には、ステロイド成分が配合された外用薬が使われることがあります。
ステロイド外用薬は炎症に対して用いられる一方、使い方には注意が必要な薬でもあります。
漫然と長期間使い続けることは想定されておらず、自己判断での継続は避けるべきとされています。
また、ステロイドにはランク(強さ)の違いがあり、頭皮に使えるかどうかも製品によって異なります。
購入時には薬剤師などに相談し、添付文書の記載を必ず確認してください。
かゆみを抑える成分配合の市販薬
かゆみが強く、つい掻いてしまうという場合には、抗ヒスタミン成分などを配合した製品が選ばれることもあります。
掻く行為そのものが頭皮への刺激となり、症状が長引く一因になることがあります。
かゆみへの対処は、頭皮を掻き壊さずに済む状態を保つという点でも意味があると考えられています。
・抗真菌成分
マラセチア菌の増殖を抑えることを目的とする
・ステロイド成分
炎症に対して用いられる。使用期間に注意が必要
・かゆみを抑える成分
抗ヒスタミン成分など。掻き壊しを防ぐ目的で用いられる
どのタイプが適しているかは、症状の出方によって変わります。
次の章では、実際に選ぶときに確認したいポイントを整理します。
頭皮の脂漏性皮膚炎|市販薬・薬用シャンプーの選び方3つのポイント
市販薬と薬用シャンプーは、どちらも「頭皮のフケ・かゆみ」に関わる製品ですが、位置づけは異なります。
市販薬(医薬品)は症状が出ているときに使うもの、薬用シャンプー(医薬部外品)は日常のケアで頭皮環境を整えるためのものという違いがあります。
この違いを踏まえたうえで、3つのポイントを見ていきましょう。
①|症状の段階に合っているか
まず確認したいのは、いまの症状がどの段階にあるかです。
赤みや炎症が出ている時期と、症状が落ち着いて再発を防ぎたい時期とでは、必要なアプローチが変わります。
炎症が気になる段階であれば、まずは医薬品や皮膚科での相談が中心になります。
一方、症状が落ち着いている時期は、頭皮を清潔に保つ日常のケアが軸になると考えられます。
「いま何をすべき段階か」を整理してから製品を選ぶと、迷いにくくなります。
②|有効成分の種類で選ぶ
脂漏性皮膚炎の頭皮は、炎症・皮脂・フケといった複数の悩みが同時に起こりやすいのが特徴です。
そのため、グリチルリチン酸2K・酢酸トコフェロール・サリチル酸などの有効成分を配合した医薬部外品のシャンプーを選ぶことで、頭皮を清潔に保ちやすくなります。
シャンプーを選ぶ際は、商品のパッケージや成分表示を確認し、これらの有効成分が配合されているかをチェックしてみましょう。
③|毎日続けられるかどうか
頭皮環境のケアは、短期間で完結するものではありません。
そのため、無理なく続けられるかどうかは、成分と同じくらい重要なポイントです。
特にシャンプーは毎日使うものだからこそ、「使い心地が合わない」と感じると途中でやめてしまいがちです。
感じ方には個人差がありますので、実際に試しながら自分に合うものを見つけていくとよいでしょう。
脂漏性頭皮に効果的な薬用シャンプー
脂漏性頭皮のトラブルケアの選択肢の一つとしてご紹介したいのが、薬用スカルプシャンプー「ReBALAN(リバラン)」です。
フケ・かゆみを防ぐ3つの有効成分
ReBALANシャンプーには、3つの有効成分が配合されています。
・グリチルリチン酸2K(頭皮の炎症を抑える)
・酢酸トコフェロール(頭皮を健やかに保つ)
・サリチル酸(皮脂の除去に効果的なため、マラセチア菌の増殖を抑える)
これらの成分により、フケ・かゆみを防ぎ、頭皮を清潔にすこやかに保つことを目指した処方となっています。
毎日のシャンプーのなかで取り入れられるため、特別な手間をかけずに続けやすいのも特徴です。
使用感の好みには個人差がありますので、まずはご自身の頭皮に合うかを確かめながらお試しください。
頭皮に揉み込んで使えるトリートメント
一般的なトリートメントは、頭皮につかないよう毛先を中心になじませるものが多くあります。
一方、ReBALANの美容液トリートメントは、頭皮に揉み込んで使える処方となっている点が特徴です。
有効成分としてグリチルリチン酸2Kとサリチル酸を配合しています。
シャンプーで洗った後、頭皮までケアの対象に含められるため、ヘアケアと頭皮ケアをまとめて行いたい方に向いています。
シャンプーと合わせて使うことで、毎日のケアの流れに自然に組み込めるでしょう。
頭皮の脂漏性皮膚炎と市販薬に関するよくある質問
Q.市販薬だけで治りますか?
症状の程度によって異なるため、一概にはいえません。
ごく軽い症状であれば市販薬で様子を見るという方法もありますが、脂漏性皮膚炎は繰り返しやすいとされる皮膚疾患です。
市販薬を使っても変化が感じられない場合や、症状を何度も繰り返している場合は、皮膚科で相談することをおすすめします。
Q.ステロイドの市販薬を使ってもいいですか?
使用そのものが禁じられているわけではありませんが、注意が必要です。
ステロイド外用薬には強さのランクがあり、頭皮に使用できるかどうかは製品によって異なります。
また、自己判断で長期間使い続けることは想定されていません。
購入前に薬剤師や登録販売者に相談し、添付文書に記載された用法・用量を守ってお使いください。
Q.市販薬と薬用シャンプーは併用できますか?
製品の組み合わせによって考え方が異なるため、事前の確認をおすすめします。
医薬品を使用中の方は、シャンプーを含むヘアケア製品との併用について、医師や薬剤師に相談すると安心です。
特に治療中の場合は、自己判断で製品を追加するのではなく、指示に従うようにしましょう。
Q.フケ用シャンプーとの違いは何ですか?
一般的な「フケ用」として販売されているシャンプーには、化粧品に分類されるものと医薬部外品に分類されるものがあります。
医薬部外品の薬用シャンプーは、有効成分が定められた濃度で配合されており、「フケ・かゆみを防ぐ」といった効能の表示が認められています。
ただし、いずれも医薬品ではありませんので、症状の治療を目的とするものではない点は共通しています。
パッケージに「医薬部外品」の表示があるかどうかが、見分ける際のひとつの目安です。
まとめ|市販薬で様子を見つつ、日々のケアで繰り返しを防ぐ
頭皮の脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌やマラセチア菌、頭皮環境などが関わる慢性的な皮膚炎です。
症状が軽い段階であれば市販薬でのセルフケアも選択肢の一つですが、症状が強い場合や長引く場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
また、症状が落ち着いた後も、頭皮を清潔に保つ日々のケアを続けることが大切だと考えられています。
毎日のシャンプーを見直したいという方は、医薬部外品の薬用シャンプーを取り入れてみるのもひとつの方法です。
無理なく続けられるものを選び、ご自身の頭皮と向き合っていきましょう。
症状が続く・悪化する場合は皮膚科へ相談を
セルフケアを続けても変化が感じられない場合や、赤み・かゆみが強くなっている場合は、自己判断を続けずに皮膚科を受診してください。
脂漏性皮膚炎と似た症状を示す皮膚の病気はほかにもあり、正確な判断には専門家による診察が必要です。
また、症状の背景に生活習慣や体調が関わっている場合もあります。
医師に相談することで、ご自身の状態に合った対処法を知ることができます。
気になる症状が続くときは、早めの受診を検討しましょう。
橋本 裕貴

