リンデロンVGローションに含まれるステロイドの強さと頭皮への影響

頭皮の湿疹やかゆみで、皮膚科でリンデロンVGローションを処方された方もいるのではないでしょうか。ステロイドの塗り薬と聞いて、どのくらい強い薬なのか気になっている方も少なくありません。

リンデロンVGローションは、ステロイドのほかに抗生物質も配合された塗り薬です。強さや注意点を知っておくと、処方された薬を安心して使えます。

この記事では、リンデロンVGローションのステロイドの強さとVGの意味、長く使い続けられない理由、頭皮に処方されるケースをまとめました。

併せて症状が落ち着いたあとの毎日の頭皮ケアに使える、非ステロイドの ReBALAN(リバラン)頭皮保湿ローションもご紹介します。

リンデロンVGローションのステロイドは5段階の真ん中「ストロング」

ステロイド外用薬の強さ5段階のランク表。リンデロンVGローションは真ん中のストロング

リンデロンVGローションに含まれるステロイドの強さは、5段階のうち真ん中のストロングです。 強すぎず弱すぎない、皮膚科でよく使われるランクにあたります。

ステロイド成分はベタメタゾン吉草酸エステル0.12%

リンデロンVGローションには、2つの有効成分が入っています。強さのランクに関わるのは、ステロイド成分のベタメタゾン吉草酸エステルです。

リンデロンVGローション1mL中の有効成分

・ベタメタゾン吉草酸エステル:1.2mg(0.12%)

・ゲンタマイシン硫酸塩:1mg(力価)

もう一方のゲンタマイシン硫酸塩は抗生物質です。ステロイドではないため、強さのランクには影響しません。

5段階の強さランクの中での位置

ステロイド外用薬は、炎症を抑える力の強さによって、ストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、ミディアム、ウィークの5段階に分けられています。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024では、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステルは上から3番目のストロング(III群)に分類されています。リンデロンVGローションは、このステロイド成分を同じ濃度で含むため、強さもストロングです。

ドラッグストアで買えるステロイド外用薬にも、同じストロングの製品があります。処方薬の中では、特別に強い薬というわけではありません。

頭皮にストロングクラスが選ばれる理由

どのランクを使うかは、湿疹の重さと塗る場所で決まります。同ガイドラインは、重症にはベリーストロング、中等症にはストロングかミディアムを第一選択としています。

塗る場所については、薬が吸収されやすい顔には、原則としてミディアム以下を使うこととされています。同ガイドラインが示す吸収率は、前腕を1とすると、頬が13.0に対して頭部は3.5です。頭皮は顔ほど吸収されやすくないため、顔よりも強いランクを選べる場所です。

頭皮によく処方される理由は、強さだけではありません。同ガイドラインには、頭の病変には一般にローションを使用すると書かれています。リンデロンVGは、髪の間にも塗り広げやすいローションの形があることも、頭皮で選ばれる理由のひとつです。

リンデロンVGの「VG」とは?抗生物質が入っている理由

原因

リンデロンVGローションは、ステロイドと抗生物質の2つを組み合わせた塗り薬です。 薬の名前のVとGは、それぞれの成分を表しています。

Vはステロイド、Gは抗生物質のゲンタマイシン

Vは、ステロイド成分のベタメタゾン吉草酸エステルを指します。吉草酸の英語名、valerateの頭文字です。Gは、抗生物質のゲンタマイシン(gentamicin)の頭文字です。

ステロイドは、赤みやかゆみなどの炎症を抑えます。ゲンタマイシンは、細菌の増殖を抑える成分です。湿疹をかきこわして傷口に細菌がつくと、炎症が治りにくくなります。リンデロンVGは、炎症と細菌の両方に同時に対処するために、2つの成分を組み合わせています。

そのため、添付文書の効能・効果は、じゅくじゅくしている、ただれている、かさぶたがある、または細菌による二次感染を起こしている湿疹・皮膚炎などに限られています。

リンデロンVローションとの違い

違い

名前のよく似たリンデロンVローションは、Gにあたる抗生物質が入っていない、ステロイドだけの薬です。ステロイドの成分と濃度は同じなので、強さはどちらもストロングです。

リンデロンVローションとリンデロンVGローションの違い

リンデロンVローション
有効成分:ベタメタゾン吉草酸エステル0.12%
使われる場面:細菌感染をともなわない湿疹・皮膚炎など

リンデロンVGローション
有効成分:ベタメタゾン吉草酸エステル0.12%、ゲンタマイシン硫酸塩
使われる場面:じゅくじゅくやただれ、かさぶた、細菌感染をともなう湿疹・皮膚炎など

強さが同じでも、どちらを処方するかは、頭皮に細菌感染のおそれがあるかどうかで決まります。リンデロンVGローションの添付文書では、症状がよくなったら速やかに使用をやめ、抗生物質を含まない薬に切り替えるよう求めています。

リンデロンVGローションを長く使い続けられない理由

続けられない理由

リンデロンVGローションの添付文書には、長期連用を避けること、症状がよくなったらできるだけ速やかに使用をやめることが明記されています。 理由は、抗生物質とステロイドのそれぞれにあります。

抗生物質は使い続けると効きにくい菌を生む

抗生物質を長く使い続けると、その薬が効かない細菌、いわゆる耐性菌が生き残りやすくなります。添付文書でも、ゲンタマイシンが効かない菌による皮膚感染がある場合は使用しないこと、耐性菌による感染症が副作用として起こりうることが記載されています。

リンデロンVGローションは、じゅくじゅくやただれ、細菌感染がある時期に使う薬です。そうした症状がよくなったら、抗生物質を含まない薬に切り替えるよう添付文書で求められています。

また、長期連用による副作用として、頻度は不明ながら腎障害や難聴も挙げられています。頭皮が落ち着いたあとも、念のためにと塗り続けるのは避けましょう。

頭皮に起こりやすいステロイドの副作用

危険

ステロイドを同じ場所に長く塗り続けると、皮膚そのものに変化が出ることがあります。添付文書に記載されている副作用のうち、頭皮で気をつけたいものは次のとおりです。

頭皮で気をつけたい主な副作用

・ニキビのような発疹(ざ瘡様発疹)

・皮膚が薄くなる、細い血管が浮き出る(ステロイド皮膚)

・カビ(真菌)やウイルスによる皮膚の感染症

・毛が濃くなる(多毛)

生え際から垂れてまぶたにつくと、眼圧が上がり緑内障を起こすおそれもあります。塗ったあとは手を洗い、額や目のまわりにつかないよう注意してください。

ただし、長く使っていた場合に急にやめると、症状がぶり返すことがあります。添付文書でも、大量・長期に使ったあとは徐々に減らすよう書かれています。やめ方は自己判断せず、医師の指示に従いましょう。

非ステロイドの頭皮ローションならReBALANがおすすめ

ReBALAN頭皮保湿ローションの画像

リンデロンVGローションで炎症が落ち着いたあと、頭皮をどうケアするかも大切です。

薬をやめたあとの毎日のケアには、ステロイドを含まない頭皮用のローションを選ぶのも一つの方法です。 選択肢の一つとしておすすめしたいのが、ReBALAN(リバラン)頭皮保湿ローションです。

炎症が落ち着いたあとは、保湿で頭皮をすこやかに保つ

保湿

湿疹が治まったあとの頭皮は、見た目がきれいになっても、乾燥や刺激を受けやすい状態が続いていることがあります。乾燥からかゆみが出てかいてしまうと、また湿疹をくり返すきっかけになります。

薬で炎症を抑える時期が終わったら、次は毎日の保湿で頭皮のうるおいを保つ段階です。洗髪後に頭皮用のローションでうるおいを与える習慣をつけておくと、ふけ・かゆみを防ぎやすくなります。

ステロイドも抗生物質も含まない医薬部外品

成分

ReBALAN頭皮保湿ローションは、頭皮にうるおいを与え、ふけ・かゆみを防ぐ医薬部外品です。ステロイドも抗生物質も含まないため、リンデロンVGローションのように、使える期間を気にする必要がありません。

ReBALAN頭皮保湿ローションの有効成分

・グリチルリチン酸2K

・センブリエキス

・酢酸トコフェロール

・D-パントテニルアルコール

4つの有効成分に加えて、ゴボウや大豆、アロエなど12種の植物由来エキスをうるおい成分として配合しています。毎日のケアとして、続けて使えるように作られたローションです。

なお、湿疹やただれなど、治療中の部分には使わないでください。通院中の方は、使い始める時期を医師に確認しておくと安心です。

ノンアルコール処方で、乾燥しがちな頭皮にも毎日使いやすい

ダイレクトノズル

リンデロンVGローションには、添加物としてイソプロパノールが含まれています。頭皮用のローションには、清涼感を出すためにアルコールを配合したものも少なくありません。

ReBALAN頭皮保湿ローションは、ノンアルコール処方です。さらっとした使い心地で、乾燥しがちな頭皮にも毎日使いやすくなっています。

容器は、頭皮に直接つけられるダイレクトノズルです。髪をかき分けて、ノズルの先を気になる部分に当てるだけでつけられます。香りはマンダリンシトラスで、洗髪後のケアを心地よく続けられます。

リンデロンVGローションが頭皮に処方されるケース

処方されるケース

リンデロンVGローションが処方されるのは、湿疹に細菌感染やそのおそれがあるときです。 頭皮でよく見られるケースを紹介します。

かゆみでかきこわした頭皮の湿疹

頭皮は髪に隠れて見えにくいため、かゆみに任せてかきこわし、気づいたときには傷になっていることがよくあります。

かきこわした部分がじゅくじゅくしている、汁が出てかさぶたになっている、黄色っぽい膿が出ているといった状態は、細菌感染を起こしているか、起こしやすい状態です。こうしたときに、炎症と細菌の両方を抑える目的でリンデロンVGローションが処方されます。

脂漏性皮膚炎でも処方されるが、カビには効かない

リンデロンVGローションの効能・効果には、脂漏性皮膚炎も含まれています。ただし、じゅくじゅくやただれ、かさぶた、二次感染をともなう場合に限られます。

脂漏性皮膚炎には、皮膚にもともといるカビの一種、マラセチアが関わっています。リンデロンVGローションに入っているゲンタマイシンは細菌に対する抗生物質で、カビを抑える働きはありません。

添付文書の副作用にも、真菌症が挙げられています。脂漏性皮膚炎では、カビを抑える抗真菌薬が一緒に、または切り替えて処方されることもあるため、医師の指示どおりに使い分けましょう。

同じ成分の市販薬はある?

リンデロンVGローションと同じステロイド成分、ベタメタゾン吉草酸エステルを配合した市販薬には、リンデロンVsローションがあります。リスク区分は指定第2類医薬品で、抗生物質は含まれていません。

ベタメタゾン吉草酸エステルに抗生物質を組み合わせた市販薬としては、ベトネベートN軟膏ASがあります。ただし、抗生物質はゲンタマイシンではなくフラジオマイシンで、剤形も軟膏です。

市販薬は、5〜6日使っても症状がよくならない場合は使用をやめ、医師や薬剤師に相談するよう案内されています。頭皮がじゅくじゅくしている、膿が出ているといった場合は、市販薬で様子を見ず、皮膚科を受診してください。

まとめ|症状が続くときは自己判断せず皮膚科へ

リンデロンVGローションに含まれるステロイドは、5段階のうち真ん中のストロングです。抗生物質のゲンタマイシンも配合されており、細菌感染をともなう頭皮の湿疹などに使われます。

抗生物質とステロイドの両方を含むため、症状がよくなったら速やかに使用をやめるのが基本です。やめ方や切り替えのタイミングは、医師の指示に従いましょう。

炎症が落ち着いたあとの毎日の頭皮ケアには、ReBALAN頭皮保湿ローションも選択肢の一つとしてお役立てください。

指示どおりに使ってもじゅくじゅくやかゆみが治まらない、薬をやめるとすぐにぶり返すといった場合は、自己判断で塗り続けず、早めに皮膚科を受診してください。

この記事の監修者
橋本 裕貴の写真
コスメアナリスト
橋本 裕貴
ライターとして、ヘアケア・スキンケアに関する記事を多数執筆。長年、脂漏性皮膚炎に悩まされ、数えきれないほどの商品を試すも納得のいくものに出会えず、食事や生活習慣の見直しとともに医薬部外品をはじめとする成分研究を始める。その知識と経験を活かし、各メーカーの商品開発の助言・提案にも携わる。「正しい知識と適した商品で、QOL(生活の質)向上に貢献したい」という思いから、わかりやすい言葉での情報発信を心がけている。